アルゼンチン発アシッド・サイケポップ・バンドードリス。ムタンチスの60s/70sトロピカリアにラテン・ルーツ、フォルクローレ・ポップ。パンパ(平原)に現れたサイケデリア。「ジャンキーなガウチョ(カウボーイ)のオペレッタ」
〜ドリス・ドイルはBsAsのシーンにおいて最もエキセントリックなバンドだ。定形外のパーカッション(トライアングル、ベル)、ドリーミーな詩、幼児のコーラスにレゲエとカルナバリートを融合、ボサノヴァもあり。しかし疑うことなくロッキンな連中だ〜(在ブエノスアイレス有力紙)
モンド感全快の牛の鳴き声からチャランゴが掻き鳴らされるスカ・クンビアが現れたかと思えば、ピッチのオカシな子供コーラス(m-1)。かと思えば紅一点、女性メンバーのヴォーカルにミュート・トランペットをフィーチャーしたスタイリッシュな(?)ボサノヴァがm-2に。生ギターにカホーンやパーカッションで繰り出すロカビリー・ツイストm-4にはファルセットと呼んでいいのかも憚られる素っ頓狂コーラス。デイヴ・ギルモアのようなE・ギターのリフから全くやる気をなくさせるミュート・トランペットの効果音にユルい歌、タンゴ・カンシオンを思わせるフェイクを挟みつつもギロがギコギコと…(m-6)、メンバー間のジャムにて制作された土っぽいm-11。悲しげなムードからエレクトしまくるハード・スインギまで、歌詞もスペイン語、ポルトガル語、フランス語が飛び交ったり。それぞれソロ活動も行う変装好きな現代のヒッピー - ドリスの5人がアルバム・タイトルに「ジャンキーなガウチョ(カウボーイ)のオペレッタ」と名付けた愉快で摩訶不思議な世界。フォーキー・サイケとラテン・ルーツに優れたポップ・センスが光る逸品の上陸です。