北東部レシーフェ発信の新世代ブラジル音楽、ドメニコたちの流れがサンバ・ロック+MPCという発想だとしたら、こちらはよりラスタな要素を含み、より埃っぽく、骨太に。それは背後にコーコ、マラカトゥといった強靭なルーツ・リズムが横たわっているからでもあり、それらのリズムがスカ/レゲエと相性が良いからでもあり。シコ・サイエンス以降の現在前線で活躍するマンギ・ビートなバンドたち-モンボジョやボンスセッソ・サンバ・クルビのメンバーによるサポートを得て、そしてナサォン・ズンビのプピーロ(ds)をプロデューサーに迎えて、60'sサイケ・ガレージやエレクトロ・エクスペリメンタルの要素を織り込んだ”尖ったポピュラリティ”を発信するシーナ。元々シェイキ・トザードというハードコア・フレーヴォ・バンドのリーダーでもあった。脚にホベルト・カルロス(ジョーベン・グアルダのスター・シンガー)の入れ墨を入れ、エラズモ・カルロスのプロジェクトにも参画するなど、地元アーチストとも連携してしっかりした地盤の上を自由に跳ねるシーナ、恰好良いゼ!