「セシル・テイラーのよう。ピアノが打楽器であることを思い出させてくれる1枚。」と私どものお客さまである神楽坂の詩人に言わしめたアヴァンギャルドな作品。奇才SSW カルロス・カレカのブラジル中の精鋭ピアニストをバックに唄う「
alma boa de lugar nenhum」にも参加、コンテンポラリー/現代音楽のフィールドからMPBまで幅広く活躍するブラジルの女流ピアニスト- カリン・フェルナンデスがリーダーとなり、もう1人のピアニスト - カタリーナ・ドメニシとプリペアードをも含む演奏を、そしてピアノの打鍵音と相性の良いマリンバ(木琴)やブラジリアン・パーカッションでエリ・ブランヂーノ、アウグスト・モラレスが参加。自身のコンポーズやインプロヴィゼーションだけでまとめあげるのではなしに、2台のピアノ・2つのパーカッションの為に書かれたマルロス・ノブリ"Sonancias III" など、近年のブラジルにおける現代音楽作家の作品をコンセプトに忠実に演奏しています。英語訳もついたブックレットに言葉の断片が載せられた自作曲 ”Coffee break"の所以やシルビオ・ロドリゲスの詩の引用などを含め細かく記載があり、インストゥルメンタル音楽に関わらず、詩的エッセンス、ロジカルな面においても興味深く楽しめるアート作品となっています。最終曲にはアヒーゴ・バーナベーがゲスト参加。ProACの後援によって制作されたアルバム。