マヌーシュ / ジプシー・スウィング・ミーツ・シャンソン!
スウィングするギターに、スケールをランニングするコントラバス、早口で捲くし立てるシャンソン・クルーナーにバンドらしいユニゾン・コーラス。唄・ギターのフレッドは元体育教師だという経歴の持ち主で、そのアスリート精神を生かしたような高速2ビート・スウィングに情熱・焦燥感と、シャンソンが持つ物語性 / 演劇性、メランコリズムまで持ち込んだアンサンブル。ペルピニャン方面の田舎で育った彼らは、地中海音楽やカタラン・フォーク、ジプシー音楽の洗礼を受けており、このアルバムではアルミポットやアコーディオン、クラリネット、フルートなども活躍。m?では可愛らしい女性ヴォーカルとのデュオを聴かせてくれる。各方面で話題を呼んでいるサンセヴェリーノをよりルーツィーにした感触で、世界の大衆音楽が集結するフランスからは目が離せそうにないことを確認できるオススメの一枚。ヴォリュームたっぷりの19曲。ライヴ・パフォーマンスでは、マノ・ソロやフレンチ・フォーク・シンガー:フランシス・カブレルと頻繁に共演しているようだ。