コロンビア人女性シンガーとアルゼンチン人サウンド・クリエーターの二人組からなるルラクルーサ。共にバークリー音楽院出身で、フィールド・レコーディングやインプロヴァイズを果敢に採り込み、ルーツ音楽の打楽器とマニュピレイトされたエレクロニクスに純度の高い女性ヴォーカルをクールな視点で融合させた
1st の「Do Pretty !」、U.S.のパーカッショニスト - MJグリーンマウンテンとのコラボレイトでトライバルな高揚をもたらした傑作の
「Soloina」とフル・アルバム二枚、どちらも唯一無比の存在感を見せた男女デュオの新作は、4曲入りのEPながらいつにも増して手の込んだ充実の音源。
時に妖精のごとき鱗粉をはためかせ、ミスティークな魅力とポップな感覚を共存させるアレハンドラ・オルティスの唄声。打楽器やリズムを熟知したスキルが成せる奥深さに誰もが惹き付けられるルイズ・マウレッテのサウンド構築。1曲の中、まさに神殿のように入り組んだ工夫が幾重にも重ねられています。それでいて新鮮なソフト・ブリーズ感を保つという... これこそがルラクルーサ。日本人でU.S.在住のアコーディオン奏者-
阿部万里江 (地中池ほか)が参加したm-1"Rio Contento"、オブスキュアなクアトロ(ベネズエラの4弦ギター)の弾き語りから4分打ちのグラウンド・ビートへと発展してゆくm-2"Simple Reflejo"、テルミンから管楽器のゲスト演奏者陣に女性シンガー - ソエマ・モンテネグロのゲスト・ヴォーカル(リゾナンテ唄法でコーラスを..)まで登場するエキゾチックな佇まいのm-3"Circular Tejida"、クアトロのアルペジオがエフェクトのなか様々な音の粒子と溶け合い、そのうえをアレハンドラとソエマのアルゼンチン・フォルクローレのエッセンスを多分に含んだ唄旋律が掛け合うというm-4"Montanita"まで、4曲にも関わらず27分56秒というトータル・プレイタイムのなか展開しつづけるルラクルーサの世界。
ルラクルーサと一ヶ月間コロンビア中を旅したフランス人映像作家ヴィンセント・ムーンによってTake Away Shows の別プロジェクト - Kickstarter で映像集が発表されています。
https://www.kickstarter.com/projects/lulacruza/vincent-moon-and-lulacruza-in-colombia