MPB界でキャリアを築き、マリア・ベターニアのように味わい深い中性的な魅力の唄声を持つゼリア・ダンカン。パト・フのジョン・ウリョア、ベト・ヴィラーリス(セウのプロデュースでも知られる)と組み新境地をみせてくれます。現役フレンチ・ポップのシンガー - アレックス・ボウパンの曲にポル語の歌詞を載せ、エルビス・コステロのようなR&Rギターをジョン・ウリョアが弾けば、リズム隊はdrs :マリア・ポルトガル(Tp4) 、b :チアゴ・ブラガ (lab) 、そして彼らが常日頃からバックを務めるフェルナンダ・タカイがm-1のみゲスト参加。良い味のアコーディオンが入っているなと思えばサンパウロのインディペンデント・コミュニティからマルセロ・ジェネシがこれを担当。次のベト・ヴィラーリスがプロデュースする曲では、このアコーディオンS.S.W. マルセロ・ジェネシの曲を採り上げ、クルミンのdrs とハイブリッドなモダン・ポップへと仕上げていきます。ネイ・リスボア、ジョン・ウリョア、モスカ、ヒタ・リー、シコ・セーザル、エドゥ・テデシ、ゼカ・バレイロとゼリア・ダンカンと馴染みの深いソングライターのレパートリーを、その慈しむように味わい深い唄声を中心に据えて、アコーディオンにワーリッツァー、グロッケンにギター、ループ・リズムなどのエレクトリックな音色ですら柔らかい感触で、アルバムを通じてソフィスケイトされた素晴らしい仕上がりとなっています。おすすめ!