弦楽を交えたメランコリーで舟漕ぎ唄を彷彿とさせるフォーキー・サウンドによってパタゴニアの自然風景を描き出すパラモ。リオ・ネグロの出身であるS.S.W.のフェデリコ・ファルコン(vo,g)、いまやBs.As.インディーのカリスマとして君臨するリサンドロ・アリスティムーニョのバックを務めるカルリ・アリスティーデ(eg)、レイラ・チェロ(cello,vo)のふたりに、こちらもソロの女性S.S.W.として頭角をあらわすレティシア・カレッリ(b, vo)を新メンバーに迎え、ブエノス・アイレスとメンドーサを往来して作られたのがこの3rdアルバム。
水辺の風景が目に浮かぶゆったりとしたフォルクローレのリズムに、チェロとエフェクティヴなegの対比、そして詩情を携えたソフトでナチュラルな唄声。今回から打楽器レスとなった4人組のパラモですが、曲によってはゲストのドラム奏者を入れたり、装飾音を採り入れたり、またピアノ奏者が参加したナンバーもあります。女性メンバーとの対話的な掛け合い、チェンバーとハイブリッドを行き来するさまが現在のインディ・フォークを奏でるバンドらしく、すっと馴染んできます。故郷の地形をかたどった半透明ペーパーにCD盤が挟んである特殊な装丁にもこだわりを感じます。どこか遠くへ行きたいなぁと思いをはせるに十分たる旅情の作品。
#paramo #fedefalcon #carliaristide #leilacherro #leticiacarelli #lisandroaristimuno