2017/9/27 売り切れました
颯爽としたアーバンなフィーリング、フレッシュなコンポージング。サンパウロのノーヴォス・コンポジトーレス・シーンから待望の作品が届きました。実兄
ト・ブランヂリオーニがプロデュースを手掛けるS.S.W. ジュカ・シュケールの1st、フルートやチェロまでマルチ・プレイヤーのトがプレイ、フィ・マロスティカ(b /
vanessa moreno & fi marostica)、チアゴ・ハベーロ(drs /
dani & debora gurgel quarteto )、 曲に因ってはガブリエル・アルテリオ (drs / Orita) のリズム隊に、ゼー・ゴドイ(p, key /
metropole ) と コンラード・ゴイス (g /
tatiana parra ) とサンパウロのノーヴォス・コンポジトーレス / ジャズの界隈を賑わすプレイヤーがそろい踏み。ジャケット写真/アート・ワークは
ダニ・グルジェル。
コンピレーション「
Coffee & Novos Compositores」にもフィーチャーされていた、ジュカ・シュケール。ダニ・グルジェルやトが音楽と共に育ってきた様子を傍らでみていたジュカは、勿論聴いてきた音楽も彼らと共有しているわけで、冒頭"Eu e Voce"から爽やかに吹き抜けるメロディのエッセンスや唄声は兄トをはじめとする
シンコ・ア・セコ勢と通じるものを感じずには居れません。ジョン・メイヤーをフェイヴァリットに挙げるジュカの音楽は、確かに鉄弦agを細かく刻みリフを紡ぎだす手法や、英語詩で唄われるm-4 "For Friends"などで米国人S.S.W.勢からの影響が見られますが、 ブラジルのベテラン女性MPBシンガー、ルイザ・ポッシが採り上げて自身のアルバムに収録したタイトル曲 m-6 "Pode Vir" や、m-2"Stay"、m-3"Pode Ser" 、m-8"Deve So"などセンシティヴな感情の揺らめきを巻き起こすフォーキーな美曲の数々は、バーでカヴァーを交えて唄って来たというジュカが磨きあげて来た音楽観の賜物に他なりません。トがクラヴィネットをプレイし、ソウル/AOR のフレイヴァー漂うm-7"Libere Meu Ape"や、16分で跳ねるag ストロークとなだらかな唄旋律が心地良いm-9"Anybody Else" などトッド・ラングレンを愛聴していそうなものですが、以前にトの国内盤ライナー用にインタヴューを取ったとき「そのテイストの影響はポールだと思うな...」とのことでした。弟のジュカはどうでしょうか。ブラジル音楽のみならず、世界にも眼を向けて紡がれた佳曲たちの誇る高いポテンシャル。耳馴染みが良いので、我々の日常にもすぐに浸透してゆきます。