'84年生まれのギター奏者、ブルーノ・エリザベツキーがコンポーズした楽曲を中心に、女性フルート奏者ガブリエラ・マシャード、6弦フレットレスbを操るヘナート・レイチ、ドラムスのアルナルド・ナルドの4人からなるサンパウロのジャズ・クアルテート、クアヅランチスの2ndアルバムは、爽やかに吹き抜けるフルートの音色とざっくりした手触りのギターが魅力。7弦ギター奏者として、また多くの製作を手がけるプロデューサーとして、先のブエナビスタ・ソシアル・クラブ公演で来日も果たしたスワミ・ジュニオールが本作をプロデュース。洗練されたコンテンポラリーなタッチのサンバ・ジャズに、クラシカルな和声術、ブラジルのルーツ音楽から汲み出した豊富なリズム・ヴァリエーション。要所で交えるスキャットの瑞々しくメランコリーな旋律に親しみを覚えたかと思えば、ベテランのジョイス・モレーノがゲスト参加したm-4"Samba Moreno"、木管奏者テコ・カルドーゾがb.sax と s.sax で吹き分けたm-2"Portas" にm-8"Mare"、ナイロール・プロヴェッタがclで参加したm-5"Farol Alto" に、スワミ・ジュニオールが7弦gを弾くm-7"Seta" と曲毎に贅を尽くした趣きが感じられます。